―― マージンとラミネートの形成で効果を実感できました
大多良先生がサージテルを使って拡大治療を始めたのは、2年半前。そのきっかけは、悪くはないと思っていたマージンの形成を、“もっと良くしたい”という思いでした。
「形成したときには『これで完璧』『どこに出してもおかしくない』と思っても、模型に起こしたときにちょっと粗さを感じていたんです。マージンをもっときれいに形成できれば、より、補綴物とのギャップも少なくなるし、脱離も少なくなるし、二次カリエスも少なくなる。すべてが良いことずくめになりますからね」 そこで先生は、勉強会などで評判を聞いていたサージテルを導入。そのときに、肉眼との違いを実感したそうです。 「裸眼のときよりも、明らかにマージンの形成がよりきれいにできるようになったことを実感できました。他に効果をすぐ感じられたのは、ラミネートの形成ですね。コンマ何ミリという所を削るわけですが、象牙質までいかずにエナメル質で止めるのがやりやすくなりました」
先生は、医療はチームで行なうものだということを強調します。ドクターが技工士さんや衛生士さんを使うのではなく、皆が患者さんの方を向いて仕事をすべきであり、それぞれの職種で拡大することが患者さんの利益につながると言います。
「日本の技工士さんはマイクロを使っていますし、レベルが高いですよね。それなのに、ドクターが肉眼でやるというのは変な話です。それから、患者さんを良くしていくのに衛生士さんの力は本当に大きいんです。でも残念ながら、衛生士さん自身が、自分たちが患者さんに対して大きいことができるんだということに、まだまだ気づいていない。衛生士さんが精度の高いケアをすることで、患者さんの口腔内の健康状態は変わってきます。そうするとモチベーションが高まって、セルフケアにも積極的になる。だからサージテルだって、精度の高いケアをするために、衛生士さんにもっと使って欲しいですよね」
―― “手にとるように”見たいから、サージテルを使うんです
そもそも先生が歯科医師を志したのは高校のとき。担任の先生に、「人と話す仕事が向いている」と言われたのがきっかけです。大学5年の臨床研修のときには、歯医者を選んで良かったと実感するエピソードがありました。
「教官のもとで患者さんを診る機会があったんです。おばあちゃんの患者さんだったんですが、診療所が大学の5階にあったので、診療後にエレベーターの所まで送っていったんですね。そうしたら、笑顔で『先生、今日は本当にありがとうございました。助かりました』とおっしゃったんです。この道を選んでよかったなと思いましたね。そのときに、患者さんの笑顔と『ありがとう』には、全力を尽くす価値があると思ったんです」
先生にとって、患者さんの笑顔と「ありがとう」は、今でも自身の治療を振り返る一つの基準となっています。
「審美にせよインプラントにせよ、治療が終わった人が、また笑顔で来てくれる。治療のやり直しがなく、快適に過ごして安定した状態でメインテナンスに来てくれることが理想ですね」
「なぜなら、また笑顔で来院していただいたときに、医院のことを認めていただけたのかなと思うからです。僕たち医療従事者は、日々勉強し、知識と技術を身につけています。僕たちが提供した知識や技術を、患者さんが自分の体やお口に活かしてくれる。提供したものがきちんと機能することが、笑顔につながると思うんです」
その笑顔のために先生が重要視しているのが、将来的にやり直すことがない治療をするということ。その治療には、何が大切になるのでしょうか。
「患者さんのセルフケアももちろん必要ですが、やはり、自分が治療したところがまた悪くなるというのは本当にショックですよ。歯科医師は、誰もそんなつもりで施術してないですから」
「やり直しのない治療をするためには、まずよく見ること。言い換えれば、『何が起きているのかを知ること』です。例えばマージン部分の歯肉の炎症なら、原因が歯石なのか、セメントの取り残しなのか、不良肉芽なのかをよく見ることです。根治だって見たいんです。手にとって見たいんですよ。見えないから失敗を招くんです」
先生は、「勘」や「感覚」に頼るのではなく、はっきりと「明視下にする」ことの重要性を強調します。そこでサージテルは、やり直しのない治療を実現することで、患者さんの笑顔につながる道具となっているのです。
「見えなければ、何もやりようがないですよね。もちろん技術も必要になりますが、見えれば手は動くんです。だから僕に限らず、より良い治療を求める人は、みんなサージテルという“見せてくれる道具”を欲しがるし、使っているはずですよ」
「治療が見ることから始まるということを考えれば、さらに高倍率にすれば、もっと良い治療ができるんじゃないかという期待も出てきました。僕自身、さらに高倍率にすることでどれだけ治療を進化させられるか、それがどれだけ患者さんの笑顔につながるか、すごく楽しみにしているところなんです」
(2009年2月 サージテル専門サイトより記事抜粋)
歯科医療用拡大鏡・サージテル http://www.surgitel.jp/